学生起業Ver 1.0 · 2026-06-19更新

若手起業家直伝!「最初の仲間と顧客を見つける」、学生起業のリアルな第一歩

スタートアップ関西 運営
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公開 2025.08.19 · 更新 2026.06.19 · 読了 6分
若手起業家直伝!「最初の仲間と顧客を見つける」、学生起業のリアルな第一歩
専門家のひとこと

「最初の仲間と最初の顧客を見つけるプロセスこそが、起業家としての原体験になります。完璧なチームや計画がなくても、動き出すことで見えてくるものがあると、登壇者の皆さんの話からも伝わってきました。」

結論

学生起業のリアルな第一歩は、最初の仲間と最初の顧客を見つけることです。やるかやらんか代表の西氏、チケミー代表の宮下氏、DiaL Shift代表の吉次氏が登壇し、大学在学中に起業を決断した理由、共同創業者や最初の顧客との出会い方、創業期のハードシングスについて実体験を語りました。

シードVC「THE SEED」は、2025年6月28日に「スタートアップ関西 2025 春」を開催しました。

本記事では、イベントで行われたセッション1:若手起業家セッション「学生起業の本音」についてまとめています。大学在学中に起業された3名の起業家が登壇し、学生起業を選んだ理由や共同創業者・最初の顧客の見つけ方、ハードシングスについてリアルな経験談を語っていただきました。

登壇者

・株式会社やるかやらんか 代表取締役/CEO 西 奈槻 氏

・株式会社チケミー 代表取締役CEO 宮下 大佑 氏

・株式会社DiaL Shift 代表取締役 吉次 優太 氏

・モデレーター:THE SEED 関 琥太郎

関: 今回は若手起業家の3名の方にお越しいただいています。早速ですが、お一人ずつ自己紹介をお願いしても良いでしょうか?まず西さんからお願いできればと思います。

西氏: やるかやらんかの西と申します。近畿大学の大学院、MBAのような起業イノベーション学位プログラムに通っています。僕はもともと大学2年生の時にコロナで暇すぎてラーメン屋を起業しました。その後、自分の通う近畿大学の中にラーメン屋を開き、今は心斎橋と京橋にも進出し、計4店舗展開しています。また、最近、北新地にインバウンド向けのドーナツ屋さんをオープンして、これから100店舗を目指して展開していこうとしています。他にも、デジタルマーケティングや広告代理店的な機能も会社で持っており、飲食業に加えて、SNS運用や広告を作る事業、長期インターン紹介の事業の3本柱で会社を運営しております。 将来は、地元である奈良にテーマパークを作るのが夢で、それに向けて、今は様々な事業を展開しています。今日はよろしくお願いします。

関: ありがとうございます。チケミーの宮下さん、お願いします。

宮下氏: チケミーの宮下と申します。僕は2001年に石川県の金沢市で生まれて、早稲田大学政治経済学部に入学した後に、アパレルを扱うECサイトを一番最初に起業しました。きっかけとしては、大学入学直後にコロナが流行し、本当にやることがなくて暇だった時に、ECサイトを始めてみようかと軽い気持ちで始めました。その後ECサイトは事業譲渡し、East Venturesというベンチャーキャピタルで、リサーチインターンとして働きました。リサーチインターンでは多くのことを学び、その中で流通やエンタメに非常に興味を持ちまして、現在のチケットの販売プラットフォームを運営する会社を設立しました。

関: ありがとうございます。最後に吉次さん、自己紹介をお願いします。

吉次氏: DiaL Shiftの吉次と申します。2022年に鹿児島から大学入学のタイミングで上京してきて、その1年後くらいの、2年生の夏からM&A仲介の会社にインターンとして入り、ひたすらテレアポをしていました。それがきっかけで架電を自動化するような会社を作りました。登記したのは、大学2年生の冬くらいで、そして、2024年の2月にベンチャーキャピタルから資金調達をし、2025年2月にその会社をM&Aでグループインする形で売却し、現在はそのグループの中で、さらに事業展開を進めています。

関: 吉次さん、ありがとうございます。今回のご登壇者3名とも、参加者の皆さんと比較的年齢が近いかと思いますので、何か学びになることを持ち帰っていただけると嬉しいです。

■学生起業を選んだ理由

関: なぜ皆さんが学生のうちに起業されたのかを伺いたいなと思っていて、まず西さんから、なぜ学生起業しようと思ったのか、最初の原体験だったり、きっかけがあれば教えていただきたいです。

西氏: はい、ノリですね(笑)。本当にコロナで暇になってしまって、自分の居場所を違うとこに作らなあかんなと思って。Facebookやインスタで、プロフィールに「代表取締役」って書いてある人に会いに行き始めました。3人目に出会った人が奈良に土地を持っている大家さんで、「1年間この土地無料で貸してやるから、何かやったらええやん」と言ってもらいました。そこで、麻婆豆腐を作るのが得意な友達がいたのと、僕がラーメンばっかり食べていたので、麻婆ラーメンの店を作った、というのが僕の起業の経緯です。何か逆算して起業したというよりは、何かしたくて何かが形になったのがラーメン屋だった、という感じです。

関: なるほど。宮下さんの場合はいかがですか?

宮下氏: 僕もコロナがきっかけだったのですが、ずっと起業はしたくて、それこそ今日お越しいただいている皆さんみたいに、こういうイベントに参加したりとかしたんですけど、起業前後のタイミングでは、有り余るエネルギーをどうしようか、という時期があって。夜中2時の池袋で、大声で歌いながら自転車で爆走する、というようなこともしていました。そのレベルで何か持て余していた時に、たまたま街で出会ったおじさんに、ECサイトの在庫管理から教えてもらい起業した、という感じでしたね。

関: ありがとうございます。吉次さんは、どんなきっかけで学生起業をされたんですか?

吉次氏: そうですね。自分の場合も何かすごくやりたいことがあったわけではなく、当時インターンでひたすら電話営業していて、毎日200件かけるようなことを多分3ヶ月くらいやっていたのですが、やはりキツくて。そこで、自分が楽をしたいというか、もっと楽にできないかなと思って。自分が欲しかったので、既存のサービスがないか調べたのですが、当時まだなかったので、作ったら面白いかなと思って始めたのがきっかけでした。

■1人目の仲間

西氏: 起業後の1人目の仲間は、元々大学の同じサークルに所属していたメンバーですね。社内で取締役と料理長を務めている人間で、僕は料理が全くできないのですが、料理の開発や味は完全に彼に任せています。本当にしっかりと役割分担ができているというのを日々感じていて、喧嘩はしますけど、得意なところが全く違うなと。お互いの役割を任せ切っているのが、うまくやってこれた点かなと思っています。

関: ありがとうございます。宮下さんは、現在のチケミーでの最初の仲間はどのような方でしたか?

宮下氏: 今は独立してAIの会社をやっているのですが、同じ大学の人でした。その人との出会いでいうと、自分が他の会社の忘年会に参加したことがあったんですよ。そしたら当時その会社の中にいた彼と、話しているうちにすごく仲良くなって、「一緒に会社やろうか」という感じで創業しました。彼はエンジニアで、僕はコードを書くのが得意ではないので、それでお願いした、という経緯でした。

関: なるほど。吉次さんはいかがでしょうか。

吉次氏: 自分も西さんと近く、大学のサークルのメンバーだったんですけど、全然起業とは関係のないハンググライダーというスポーツをやっていて、そこの同期がたまたまコードを書けるのを知っていたので。彼は元々起業に興味があったわけではないのですが、いかにリスクが小さくメリットが大きいか、というようなことをスライドを作って口説き、一緒に始めた、というのが最初でしたね。

■若手起業家のハードシングス

関: 起業されてから現在まで、特に苦労した点についてお聞きしたいです。まずは宮下さん、いかがでしょうか?

宮下氏:チケットの販売プラットフォームを運営している中で、とんでもなく人気のイベントだと、10秒で2000件購入されることが、プラットフォーム立ち上げ初期の頃でもありまして。その時に一度だけ、実際には購入できていないのに、購入完了の表示を出してしまったことがありました。つまり枠が100個しかないのに、お客さん400人くらいが『買えた!』と思ってしまう、ということが一度あって。致命的すぎるじゃないですか。その後、20分後ぐらいにすぐ「実は購入できてませんでした」と謝罪メールをお客さんに送りました。これが一番大変だったことかなと思います。

関: その一件を乗り越える上で、開発体制やエラーへの向き合い方について、何かチームに変化があったんですか?

宮下氏: 同じようなエラーは絶対に起こさせないんですけど、やっぱり新しいシステムを作っていると、最近は本当になくなってきたんですが、何だかんだちょっとエラーが起きたりはするんですよ。これは絶対に起きるものだと思っていて。実際どれだけ大きい会社のシステムでも、何らかのエラーは起きています。ただ、それを迅速に解決することと、影響範囲を広げないという体制を作りました。ちゃんとお客さんに寄り添ったコミュニケーションをし、信頼を積み上げることに全力で取り組んでいますね。

関: 西さんはいかがですか?

西氏: 3店舗目の出店が、私にとってのハードシングスだったと思います。2店舗目は大学内の出店でリスクが低かったんですけど、3店舗目はさらに事業を成長させるため、知名度と売上を大きく伸ばせる場所で挑戦したいという思いがありました。そこで、心斎橋への出店を決意しました。

ただ、最終的に出店費用として3,000万円ほどかかったんですけど、これは当時の売上の半分に相当する金額で、周囲からは猛反対されました。心斎橋のような一等地では、良い物件は本当に一瞬で埋まってしまう状況で。「明日までに500万円を振り込まないと物件がなくなる」というような、切迫した状況を乗り越えて、なんとか契約にこぎつけました。

結局無事にオープンはできたんですけど、今度は店舗の家賃は約200万円/月、人件費などを含めた損益分岐点は約450万円という、これまでに経験したことがないようなプレッシャーがありました。これを下回れば即赤字という状況で、オープン後の数ヶ月は不安で眠れない日々が続きました。

でも、ここで大きなリスクを取った経験から、「高い家賃で時間を買える」ということを身をもって実感しました。最初の奈良の店舗では行列ができるまでに3年かかりましたが、人通りの多い心斎橋では、お客様に認知していただくまでの時間を圧倒的に短縮できたのは大きかったですね。

■起業したい学生へのメッセージ

西氏: ここには起業したい、あるいはインターンに行きたいと考えている方々もたくさんいらっしゃると思うのですが、私は起業こそが絶対の正義だとは考えていません。でも、もし本当にやりたいことがあるのなら、ぜひ「今」挑戦すべきです。人生は、実際にやってみないと分からないことばかりだからです。「できるかできないか」で判断するのではなく、明日の自分には大きな可能性があると思って、まずはやってみてほしいなと。これは、私の会社名「やるかやらんか」にも通じる考え方で、僕も「やってから考える」というスタンスで物事に取り組んでいます。皆さんも、そんな感じで人生を楽しんでください。やり続けてください。

宮下氏: 起業することの楽しさとしては、もちろんアップサイドがめちゃめちゃ高いというのもあるんですけど、結局、自分が一番好きな人たちと最高の仕事をする、というのが人生で一番楽しいかなと思っています。会社を作るとそうしたことが真面目な顔でできるので、ぜひ、一緒に日本のスタートアップ業界を盛り上げていけたらなと思います。

吉次氏: 自分も2人と近くなってしまうのですが、少しでもやってみたかったらとりあえずやってみるといいのかなと思っています。自分が実際起業して、できることの選択肢がすごく広がりましたし、皆さんおそらく若い方が多くて、たとえうまくいかなかったとしても、他の選択肢もかなり取れると思うので、少しでもやってみたい気持ちがあるのなら、後から後悔しないためにも早くやってみるといいのかなと思っています。

■「スタートアップ関西」について

2018年に創設した「スタートアップ関西」は、関西の学生が、スタートアップ・起業に触れる入り口を作るためのコミュニティです。起業家やVCとの接点や、スタートアップに関心のある同世代が情報共有できるコミュニティを作ることで、起業やスタートアップを目指す学生の若い才能を後押しします。

HP:https://startupkansai.com/

■「THESEEDTALK」について

若き起業家に向けた日本一間口の広い相談会です。

プレシード・シードステージで投資を行うTHE SEEDとの個別ミーティングを、誰でも下記のリンクから予約できます。起業を考えている or 既に起業している方とお話しする機会をいただければと思っているので、ぜひお気軽にご予約下さい。

リンク:https://theseed.vc/theseedtalk

よくある質問

学生起業 最初の一歩

学生起業の最初の一歩は、自分が解決したい課題を見つけ、同じ志を持つ仲間を探すことです。大学内のイベントや起業サークル、スタートアップコミュニティが仲間探しの場になります。最初の顧客は身近な人から始め、フィードバックをもらいながらプロダクトを改善していくアプローチが現実的です。

共同創業者 見つけ方 学生

共同創業者は大学のゼミ・研究室・起業サークル・ハッカソンで見つかることが多いです。技術力や営業力など自分に足りないスキルを持つ人を探しましょう。スタートアップイベントへの参加も有効です。重要なのはスキルの相互補完だけでなく、価値観や仕事のスタンスが合うかを見極めることです。

起業 最初の顧客 獲得

最初の顧客は友人・知人・大学関係者など身近なネットワークから獲得するのが一般的です。SNSでの発信やイベントでのプレゼンも有効です。重要なのは、売上よりもフィードバックを得ること。最初の顧客の声をプロダクト改善に反映し、口コミで次の顧客につなげていくサイクルを作りましょう。

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