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VC・投資家Ver 1.0 · 2026-06-20更新

シード期の投資家・VCの役割とは?選び方・出会い方を現役VCが解説

スタートアップ関西 運営
スタートアップ関西 運営
公開 2023.10.25 · 更新 2026.06.20 · 読了 12分
シード期の投資家・VCの役割とは?選び方・出会い方を現役VCが解説
専門家のひとこと

「シード期の投資家選びで最も大切なのは「この人と5年以上一緒に走れるか」という感覚です。条件面の比較も大事ですが、創業初期の不確実性の中で本音で話せる関係を築ける投資家かどうか。実際にTHE SEEDの投資先でも、創業者が率直に相談できる関係があったチームほど、ピボットや困難な局面を乗り越えています。」

結論

シード期の投資家・VCの役割は、①資金提供(500万〜3,000万円程度)、②メンタリング・戦略フィードバック、③業界ネットワークの紹介、④リソース支援(採用・オフィス・SaaS割引)、⑤ガバナンス(進捗確認・資金管理)の5つです。投資家選びでは、カルチャーフィット・専門性・ネットワーク・トラックレコード・継続的サポートの有無を基準に判断しましょう。投資先の起業家へのレファレンスが、最も信頼できる判断材料です。

シード期の投資家選びは、スタートアップをはじめたファウンダーにとって重要なことです。シード期に適切な投資家・VCを選ぶことによって、資金供給だけでなく、戦略面のフィードバック、業界のネットワーク、その他採用やオフィス提供のリソース提供など、スタートアップの成長と成功に影響します。

シード期の投資家・VC選びを誤った場合、方向性が決まらなかったり、次回の資金調達の遅れを招く可能性があり、結果として失敗につながるかもしれません。

信頼でき、ファウンダーに共感する投資家・VCをシード期に選びましょう。

ここでは、一般的に言われるシード期の投資家・VCの役割や期待できることを説明します。

そもそもシード期・シードステージとは?

スタートアップは、創業してから事業の進捗に応じて、複数回の資金調達を実施します。ここでは、「シード期」を創業最初、または創業初期の資金調達として捉えて記載していきます。

シード期だけでなく、もう少し資金調達のステージについて興味がある方は、下記の記事も読んでみてください。

シード期での投資とは?:起業家のためのガイド【初心者向け】

シード期・シードステージの投資家・VCの役割とは?

1. 資金提供: シード期の投資家・VCは、スタートアップに最初の資金を提供します。これにより、起業家は製品やサービスの開発、市場への進出、人材の採用などに必要な資金を調達できます。国内でのシード期の資金調達では、数百万円から数億円程が「シード期」として取り扱われています。事業内容や創業者のプロフィールにもよりますが、初めての起業でインターネットサービスを開発するなら、500万円から3,000万円程がシード期での資金調達になりやすいと思います。

2. リソース提供: シード期の投資家・VCは、投資家の経験やネットワークを活用して、スタートアップにリソースを提供することがあります。投資家コミュニティへの接続や、投資先向けに様々なSaaSプロダクトのディスカウントプラン、創業オフィスの提供、採用支援を行っている場合があります。

3. メンター・メンタリング: シード期の投資家・VCは、起業家に対して指導や助言を提供し、ビジネススキルや戦略の解像度を向上させる役割を果たします。特に、若くして創業した方々にとっては、メンターは重要で、成功するかどうかに影響しやすいです。また、良いメンターとの出会いは、起業家の成長を加速させることがあります。

4. 成長支援: シード期の投資家・VCは、スタートアップが成長するために顧客の紹介を実施するケースがあります。これは、導入先を決めるだけではなく、創業期はプロダクトの仮説検証が重要で、検証相手、ヒアリング相手の紹介なども含まれます。

5. ガバナンス: シード期の投資家・VCは、スタートアップの進捗確認や、資金使途を確認することによって不適切な資金利用がないかを確認します。

シード期の投資家・VCは、スタートアップの成長を支え、リスクを共有するパートナーとして重要な役割を果たします。シード期の資金調達を行う際は、投資家に対してどういった役割を重視するのか、明確にして選択することをおすすめします。

シード期・シードステージの投資家をどう選ぶべきか

1. フィット感を重視する: シード期の投資家・VCとのカルチャルフィットやビジョンの一致が重要です。投資家とスタートアップの価値観や目標が合致していることが、長期的な協力関係の成功につながります。「投資家選び」といえど、人と人の関係性です。シード期の投資家選びには、人として尊敬できるか、一緒にこれからの苦難をともにできるかを重視しましょう。

2. 専門性と経験: シード期の投資家・VCがスタートアップの業界や領域に専門知識を持ち、過去の成功経験があるかどうかを確認しましょう。彼らの経験と洞察は、スタートアップの成長に大いに役立ちます。ここでの「専門性」には、事業領域への深い洞察も含まれますが、過小評価されやすいものは「シード期の起業家がどのように成長するか」のアクションの事例について知っているかです。ご自身の属性に近いファウンダーへ過去投資し、成功しているのかをシード期の投資家・VCに確認することをおすすめします。

3. ネットワーク: シード期の投資家・VCの持つビジネスネットワークは非常に重要です。投資家が業界内で豊富なコネクションを持っている場合、協業機会や次回の資金調達に大きく影響します。また、ネットワークを持っているだけでなく、投資先企業に対して積極的にネットワークを提供しているのかどうかを確認しましょう。

4. トラックレコード: シード期の投資家・VCの過去の投資実績や成功事例を調査し、シード期の投資家・VCの信頼性と実績を確認しましょう。業界内で信頼されている投資家が株主に入ることで、出資を受けたスタートアップにとっても様々な機会が発生します。フィット感のある投資家を見つけた場合、他の起業家や投資家に、シード期の投資家・VCに対する評価を聞いてみることもおすすめです。

5. 資金条件: シード期の投資家・VCの提供する資金条件(出資金額、株式割合、評価額、出資時の投資契約書など)を詳細に検討し、スタートアップの資金ニーズと調整できるかどうかを確認しましょう。

6. 継続的なサポート: シード期の投資家・VCが投資先スタートアップに対して継続的なサポートを提供しているのか確認しましょう。シード期の投資家・VCも多数の出資先がいるため、本当に提案された支援があるのかどうかを他の投資先にヒアリングすることもおすすめです。

最終的に、シード期の投資家を選ぶ際には、長期的なパートナーシップを築けるかどうかを考慮し、スタートアップの成功に向けて協力できる投資家を選ぶことが肝要です。複数の投資家と話し合い、選択肢を比較検討することもおすすめです。

シード期・シードステージの起業家と投資家の関わり方の事例

株式会社New Innovations 代表取締役CEO兼CTO 中尾 渓人さんの事例

大阪大学1年生で起業し、在学中ながら2023年4月に54億円の資金調達を発表した株式会社New Innovations 代表の中尾さんは、関西での学生起業だっため、東京に比べても投資家やメンターとの接点を持つ機会が少ないと感じている中でシードVC「THE SEED」から創業出資を受けました。

人類を前に進め、人々を幸せにする。New Innovations シリーズAラウンドで54億円を調達

代表中尾さんのインタビューでは下記のように発言しています。実際に、シード期の投資家・VCが様々な場や人を紹介することで、創業時はネットワークをもたない起業家の後押しをした事例です。

——中尾さんからみて、THE SEEDや廣澤さんとの関わりはどんなものでしたか?

地方から出てきた私をいろいろな場に連れて行ってくれたことに感謝しています。当時、様々なレイヤーの人に出会ったことで、スタートアップのポジティブなこともネガティブなことも知ることができましたし、自分のちっぽけさも目の当たりにしました。

なので、最初は視座が低くて何者でもない時期だからこそ、機会に恵まれることは大切だと思うんです。強制的に人と会う場に投入されることで、何もできない・にっちもさっちもいかないみたいなことがあっても、それが二回目になれば前回との差分に自分で気付くことができます。

引用:若い才能が挑戦するきっかけをつくりたい。New Innovationsとの出会いが次世代の起業家育成の源泉に

シード期・シードステージのVC・投資家の選び方

株式会社Chai 代表取締役 西澤 理花氏

株式会社Chai 代表の西澤さんは、アメリカの大学を卒業し、日本で起業しました。日本で投資家はおろか、起業家の知人もいない中での創業、資金調達となっており、下記のように振り返っています。

西澤:「VCはみんないいことを言う」という前提で話を聞いた方がいいと思います。投資したいからこそ、良い面ばかりをアピールするので、全てを鵜呑みにしないことが大切です。

VCの投資先である起業家の先輩に、担当者の評判などをヒアリングし、それを踏まえて投資を受けるかどうかを判断すべきだと思います。

私が資金調達をするにあたり、THE SEEDを選んだ理由は、当時のTHE SEEDはファンドを立ち上げたばかりで、一緒に頑張ってくれる、一緒に成功しようと本気で併走してくれると感じたからです。他にも条件が良いVCや素晴らしいVCからもオファーをいただきましたが、基本的には「必要なら手伝うよ」というスタンスでした。そんななかで、何も分からない私にとっては、「一緒に頑張ろう、何でもやるよ!」というTHE SEEDのスタンスは非常にありがたかったです。

シード期・シードステージでの投資家選びにおいて、それぞれの投資家がお伝えするのは自社の良い面になっているとお話しています。だからこそ、各VC・投資家に評判をヒアリングし、実態がどうだったのかを判断するようにできると良いかもしれません。

引用:スタートアップ・起業の始め方。自分の好きを事業に活かす「スタートアップ関西2024」(1/2)

シード期・シードステージの投資家・VCとどうやって出会うのか

1. ネットワーキングイベント: スタートアップ関連のネットワーキングイベントやカンファレンスに参加したり、シード期の投資家・VCが主催しているイベントなどに積極的に参加してみましょう。こうしたイベントは投資家にとっても、積極的に交流したい場です。

2. アクセラレータープログラム: アクセラレータープログラムに選出されることで、投資家と接触できます。また、アクセラレーターによっては最終発表として多くの投資家の前でのプレゼンを行い、ネットワーキングを促すものもあります。

3. SNSを活用: SNSを活用し、投資家やVCにアプローチしましょう。日本国内においては、シード期の投資家・VCのX(旧:Twitter)に直接DMをすることで投資にいたるケースも多々あります。

4. 紹介: 起業家の友人がいる場合は、その起業家の方々から紹介してもらえないか相談することも有効です。起業家からの紹介は、信頼もあるため、積極的にシード期の投資家・VCも接点を求めています。

シード期の投資家・VCと出会うためには、積極的なネットワーキングやSNSを活用した連絡を実施してみましょう。丁寧な自己紹介とお話したい理由を送れば、迷惑に思われることはありません。

シード期・シードステージの資金調達を考えるならTHESEEDTALKへ

シードVCの「THE SEED」では、創業初期のスタートアップに対して出資を行っております。

また、THESEEDTALKという20分間の個別ショートMTGも実施しています。起業準備中の方、これから資金調達を実施したい方は下記もご確認ください。

THESEEDTALK:若き起業家に向けた日本一間口の広い相談会。

よくある質問

シード期の投資家・VCは何をしてくれる?

シード期の投資家・VCは、資金提供(一般的に500万〜3,000万円)に加えて、事業戦略へのフィードバック、顧客候補やパートナーの紹介、採用支援、オフィス・SaaS割引などのリソース提供、そして経営のガバナンス(進捗確認・資金管理)を行います。特にシード期は事業の方向性が定まっていないことが多いため、メンタリングやネットワーク紹介が資金以上に重要になるケースも少なくありません。

シード期の投資家・VCはどうやって選べばいい?

シード投資家の選び方は6つの基準で判断します。①カルチャーフィット(価値観や目標の一致)、②専門性と経験(同領域の投資実績)、③ネットワークの質と提供姿勢、④トラックレコード(過去の成功事例)、⑤資金条件(出資額・株式割合・バリュエーション)、⑥継続的なサポートの有無です。最も確実な判断方法は、その投資家の既存投資先の起業家にレファレンスを取ることです。

シード期・シードステージとは何ですか?

シード期(シードステージ)とは、スタートアップの創業最初または創業初期の段階を指します。事業アイデアの検証、MVP(最小限の実用的な製品)の開発、初期ユーザーの獲得を行うフェーズです。この段階での資金調達は「シードラウンド」と呼ばれ、エンジェル投資家やシードVCからの出資が一般的です。プレシード期との明確な線引きはありませんが、法人設立前後〜PMF前の段階をシード期と呼ぶことが多いです。

シード期の投資家・VCとどうやって出会えますか?

シード期の投資家との接点を持つ方法は主に4つあります。①スタートアップイベントやカンファレンスへの参加、②アクセラレータープログラムへの応募、③X(旧Twitter)などSNSでの直接DM、④起業家仲間からの紹介です。日本では、SNS経由のDMから投資に至るケースも多く、丁寧な自己紹介と面談希望の理由を伝えれば、多くの投資家が前向きに対応してくれます。

シード期の資金調達額の相場はいくらですか?

国内のシード期の資金調達額は、一般的に数百万円から数千万円の範囲です。初めての起業でインターネットサービスを開発する場合、500万〜3,000万円程度がシードラウンドの調達額として一般的です。事業内容(Deep Techなど開発コストが高い領域はより大きくなる傾向)や創業者の経験によって幅があります。株式の希薄化は10〜20%程度に抑えることが推奨されています。

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