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法務・契約

起業に必要な資格・許認可の調べ方 — 業種別チェックリスト

スタートアップ関西 運営
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公開 2026.07.10 · 読了 5分
起業に必要な資格・許認可の調べ方 — 業種別チェックリスト
専門家のひとこと

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結論

起業自体に資格は不要ですが、飲食・古物・建設・宿泊など業種によっては届出や許可が必要です。日本標準産業分類と所管窓口で要否を確認しましょう。

起業に資格は必要?ここが結論

結論から言うと、起業そのものに資格は不要です。株式会社・合同会社の設立や個人事業の開業届提出に、特別な免許や資格は求められません。ただし、飲食・古物・建設・宿泊・人材紹介・金融など一部の業種では、営業を始める前に行政への届出・登録・許可・免許のいずれかが必要です。無許可で営業を始めると罰則や事業停止のリスクがあります。本記事では許認可の種類の違い、業種別の代表例、自分の事業が該当するかの調べ方、IT・Webサービスで見落としがちな落とし穴を整理します。

「届出」「登録」「認可」「許可」「免許」— 許認可の種類と違い

行政手続きで使われる言葉は似ていますが、法的な意味は異なります。

  • 届出: 一定の要件を満たせば行政に「事業を始めます」と通知するだけで足りる手続き。行政側の審査で拒否されることは基本的にありません(例: 診療所開設届、美容所開設届)。
  • 登録: 一定の基準を満たしているか行政が確認したうえで、名簿等に登録する手続き。届出より審査が厳格です(例: 資金移動業の登録、貸金業登録)。
  • 認可: 私人が行う契約や行為を行政が「有効なもの」として補充する手続き。事業者側の意思決定に行政のお墨付きを与えるイメージです(例: 医療法人の設立認可)。
  • 許可: 法律で一般的に禁止されている行為を、特定の人に限って解除する手続き。審査基準を満たさないと許可されません(例: 飲食店営業許可、建設業許可、古物商許可)。
  • 免許: 許可に近い性質ですが、資格や技能の裏付けを伴う場合が多い手続き(例: 酒類販売業免許、宅地建物取引業免許)。

呼び方は業種ごとの法律によって決まっており、実務上は「許認可」とまとめて呼ばれます。どの区分に当たるかより、「自分の業種で何が必要か」を先に確認することが重要です。

許認可が必要な代表的業種一覧(チェックリスト)

起業を検討する際は、まず自分の事業が下表のいずれかに該当しないか確認しましょう。

業種 許認可の種類 許認可名 主な窓口
飲食店・カフェ・キッチンカー 許可 飲食店営業許可 保健所
中古品売買・リユースショップ 許可 古物商許可 警察署(公安委員会)
人材紹介業 許可 有料職業紹介事業許可 都道府県労働局
人材派遣業 許可 労働者派遣事業許可 厚生労働大臣(労働局経由)
建設業(1件500万円以上の工事等) 許可 建設業許可 都道府県または国土交通大臣
ホテル・簡易宿所 許可 旅館業許可 保健所
民泊(年間180日以内) 届出 住宅宿泊事業の届出 観光庁システム/自治体
美容室・理容室 届出 美容所・理容所開設届 保健所
診療所(医師・歯科医師開設) 届出 診療所開設届 保健所
薬局 許可 薬局開設許可 都道府県(薬務課)
酒類の販売 免許 酒類販売業免許 税務署
不動産の売買・仲介 免許 宅地建物取引業免許 都道府県または国土交通大臣
送金・資金移動サービス 登録 資金移動業の登録 財務局
貸金業 登録 貸金業登録 財務局または都道府県

上記はあくまで代表例です。表にない業種でも、扱う商材や提供形態によって許認可が必要になるケースは多数あります。

自分の業種に許認可が必要か、どう調べる?

自分の事業が許認可の対象かどうかを確認する手順は次の3つです。

1. 事業内容を分解する: 「何を」「誰に」「どのように」提供するかを具体的に書き出します。同じ「飲食」でも、店内提供とテイクアウト専門では必要な設備基準が異なります。

2. 日本産業分類で近い業種を探す: 総務省の日本標準産業分類は、e-Statの分類検索でキーワードから該当業種と分類コードを調べられます。あくまで統計上の分類ですが、近い業種を洗い出す入口として使えます。

3. 所管の行政窓口に直接確認する: 業種が絞れたら、都道府県・市区町村の担当課、保健所、警察署、税務署などに電話やメールで事前相談します。自治体によって運用が異なる場合があるため、最終判断は必ず窓口確認で行います。

複数の許認可にまたがりそうな場合や、要件が複雑な場合は、早い段階で行政書士など専門家に相談すると手戻りを防げます。許認可の取得には数週間〜数か月かかることもあるため、資金調達や物件契約のスケジュールと合わせて逆算しておくことをおすすめします。

「うちはIT・Webサービスだから関係ない」は要注意

許認可はリアル店舗だけの話ではありません。IT・Webサービスでも、以下のようなケースは許認可や法令上の義務が発生しがちです。

  • 送金・後払い・ポイント発行を伴うサービス: 資金決済法上の資金移動業や前払式支払手段の届出が必要になる場合があります。
  • 求人・転職マッチングサービス: 求人企業から紹介料を受け取る形態は、有料職業紹介事業の許可対象になり得ます。
  • 通販・EC全般: 許認可そのものは不要でも、特定商取引法に基づく事業者名・連絡先等の表示義務があります。未表示は行政処分の対象です。
  • 中古品のCtoCマッチング: 自社が売買の当事者として在庫を持つ場合、古物商許可が必要になることがあります(単なる仲介プラットフォームかどうかで判断が分かれます)。
  • 宿泊予約・民泊仲介サービス: 掲載する物件が旅館業許可または住宅宿泊事業の届出を得ているかの確認義務が生じる場合があります。

「プラットフォームだから自分たちは対象外」と思い込まず、資金の流れとサービスの実態がどの法律に触れうるかを、サービス設計の初期段階で確認しておくことが重要です。

まとめ

起業自体に資格は不要ですが、業種によっては届出・登録・認可・許可・免許のいずれかが必須です。まず自分の事業を業種分類に当てはめて洗い出し、所管窓口で要否を確認しましょう。許認可の要否や取得要件の最終判断は、行政書士など専門家への確認をおすすめします。

関西で起業を準備している方は、会社の種類ガイド起業直後に気をつけるべきこと10選もあわせてご覧ください。プレシード期の資金調達や事業設計まで進んだら、VCやアクセラレータなどの投資家に相談してみるのも一つの方法です。

よくある質問

起業に必要な資格はありますか?

起業そのものに資格は不要です。株式会社や合同会社の設立、個人事業の開業届提出に免許や資格は求められません。ただし飲食・古物・建設など一部の業種では、営業前に届出や許可が必要になります。

許認可が必要か調べる方法は?

事業内容を「何を・誰に・どう提供するか」に分解したうえで、総務省の日本標準産業分類で近い業種を確認し、最終的には保健所・警察署・税務署など所管の行政窓口に直接問い合わせるのが確実です。

許認可を取らずに事業を始めるとどうなりますか?

無許可・無届出での営業は法律違反となり、業種によっては罰金や懲役、事業停止命令の対象になります。取引先や資金調達先からの信用にも影響するため、着手前の確認が欠かせません。

許認可の取得にはどれくらい時間がかかりますか?

業種により異なりますが、古物商許可は申請から交付まで標準約40日、建設業許可や飲食店営業許可でも数週間程度かかるのが一般的です。資金調達や物件契約のスケジュールと合わせて早めに準備しましょう。

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